宮崎ひでじビール「森閑のペールエール」レビュー
宮崎ひでじビールレビュー第1弾は「宮崎マンゴーラガー」でしたが、今回のひでじビール第2弾は「森閑のペールエール」です。
南国宮崎で作られるアメリカンペールエールスタイルの森閑のペールエールは、世界レベルの1本でした!
宮崎ひでじビール株式会社 「森閑のペールエール」の基本情報
醸造所名:宮崎ひでじビール株式会社
原産国:日本 宮崎県延岡市
アルコール度数:5.0%
原材料:麦芽100%、ホップ、ビール酵母、行縢湧水
ビールスタイル:アメリカンペールエール
内容量:330ml
カロリー:記載なし
参考価格:476円
宮崎ひでじビール株式会社 「森閑のペールエール」の味や風味
<外観>
酵母無ろ過なのでにごっています。
少し赤みがかった小麦色です。
ほんの少しですが泡も小麦色に色づいています。
<飲む前の香り>
ホップの香りはありますが、フワーっと華やかな感じではなく落ち着いた苦味を含む香りです。
<飲んだ時の香り>
ホップらしい柑橘系の中にみずみずしさを感じます。
香りが鼻を通り抜けるときに、柑橘類の皮のような渋みもしっかりあります。
<森閑のペールエールの味>
柑橘系の渋みを強く感じます。
一口目から最後まで続く苦味と渋みを味わいたいビールですね。
<森閑のペールエールの飲みやすさ>
苦味がお好きな方は大好きな部類のビールだと思います。
渋み・苦味がしっかりあるビールの中には飲みやすいとはとても言えないものもありますが、森閑のペールエールはわりとサラッとしているので、香りを残しながら喉をすっきり通っていきます。
<森閑のペールエールに合いそうな料理>
ホップの香りはありますが、立ち上るような華やかさではなく落ちついた香りなので、いろいろな食べ物に合うと思います。
宮崎県の名物、地鶏の炭火焼にはかなりピッタリ合いそうです。
食事との相性も考えられているのかな?と思うくらい食べるものの内容を選ばないビールですが、食事の始まりの乾杯に楽しむのも良さそうです。
★★★★☆
宮崎ひでじビール株式会社 「森閑のペールエール」のレビュー
アルコール度数は5.0%。特別高いということはないのですが、苦味と香りがガツンとくるのでたくさん口に含むとビールのパワフルさに押し返されそうな感じです。
カスケードホップの苦味、柑橘類の爽やかな酸味の中に感じる渋み、モルトの芳醇な味わいなど強烈なキャラクターを存分に楽しめます。
苦味は飲み終わったあともしばらく口の中に残ります。
この苦味をしっかり味わいたいなら、やはり味の濃い食事と一緒よりは乾杯の1杯として楽しむのが良いかもしれません。
所謂日本のビールが好きな方は、最初は違和感があるかもしれません。
決してキンキンに冷やして喉でガブガブ飲むタイプのビールではないので、香りを楽しむことを意識しつつゆっくり飲んでみてください。
この香りと苦味・渋みがおいしい!と感じるようになったら、身体がよりホッピーなビールを求め始めるかもしれません!
アメリカンペールエールというスタイルは、世界中のビール愛好家、クラフトビール好きに愛されています。
これからビールを開拓したいという方にはぜひ試してみていただきたいスタイルです。
最初の1本はもちろんアメリカのアメリカンペールエールでも良いのですが、日本のクラフトビールの中から選ぶなら森閑のペールエールも最適だと思います。
無ろ過ならではの複雑な奥深さも味わいのポイントです。
ホッピーなビールが好きな方も満足度が高い1本です。
インターナショナル・ビアコンペティション受賞ビール
宮崎ひでじビールは宮崎県延岡(のべおか)市に蔵を構えるクラフトブルワリー。
地道にビールを造り続けているひでじビールさんの製品の多くが地元食材と上手に結びついています。
暖かい気候を活かして作られるマンゴーや、地元民も毎年実りを楽しみにしている日向夏、完熟したときの甘さと酸味がたまらない金柑などを副原料に使ったオリジナルビールは、珍しいだけでなく完成度の高さでも人気があります。
今回試してみた森閑のペールエールは、そんな個性派揃いのひでじビールさんのラインナップの中では正統派とも言えるアメリカンペールエールスタイル。
カスケードホップのアロマを使って表現したのは、川のせせらぎや澄み切った空気を持つ宮崎県の森です。
森閑のペールエールは、インターナショナル・ビアコンペティション2009アメリカンペールエール部門において銅賞を受賞しています。
アメリカンペールエール部門で日本のクラフトブルワリーの製品が受賞するなんて、本当にすごいことだと思います。
ホップキャラクターだけじゃないアメリカンペールエール
カスケードホップ、アメリカンペールエールというキーワードで風味の想像がつく方もいらっしゃると思いますが、森閑のペールエールもわたしたちの期待を裏切りません。
「これこれ!これが欲しかった!」と思わずにはいられない中毒になりそうなホップの香りと苦味がボトルいっぱいに詰まっています。
しかし、森閑のペールエールの特徴は華やかな香りだけではありません。
ボディには麦芽100%だからこそのコクがしっかりありますし、喉を通るときの爽やかさもかなり満足度が高いです。
無ろ過で酵母がそのまま残っているので、複雑な味わいを感じることもできます。
どの角度から見ても隙が無いというか、かなり高いレベルでしっかりまとまった1本だと思いました。
アメリカンペールエールの飲み比べにも
アメリカンペールエールがお好きな方にとって、各ブルワリー自慢の製品を飲み比べするのは本当に楽しいことですよね。
森閑のペールエールは、飲み比べのテーブルにふさわしい製品です。
アメリカンペールエールはホップの苦味や香りが強調されていて、ホッピーなビールが好きな方にはそこがたまらないのですが、森閑のペールエールは酵母がそのまま残っているので、アメリカンペールエールに味の奥行きがプラスされているような感じです。
無ろ過の個性があるという意味では純粋なアメリカンペールエールとは少し違うのかもしれませんが、苦味の中にある複雑でやわらかな口当たりはぜひ味わってみていただきたいです。
どれにしようか迷ったらぜひ試してみて欲しい!
ひでじビールさんはもともと株式会社ニシダのビール製造部門として活動を開始しました。
宮崎ひでじビール株式会社として独立したのは2010年です。
これからがますます楽しみなブルワリーですね!
ひでじビールさんでは常時10種類以上の製品を製造しています。全てのラインナップを楽しみたいところですが、オンラインで購入するなら本数をしぼらなければいけないこともありますよね。
そんなときに、森閑のペールエールはぜひ外さないでいただきたいです。
いままでいろいろなアメリカンペールエールを飲んできましたが、森閑のペールエールは本当によく考えて作られているなぁと感じました。
ウマいアメリカンペールエールに名を連ねるにふさわしい製品だと思います。