ビールの適温と適量を知ろう
お風呂上りのカラカラの喉にキーンと冷えたビールをグイッと流し込むのは本当に気持ち良いものですが、よく冷えたビールよりも少し温度が上がったくらいの方が味がわかるかも?と感じたことはありませんか?
ビールにはスタイル別に適温があります。
また、アルコール度数によって温度を変えることもビールをおいしくいただくひとつの方法です。
あなたが好きなビールをもっとおいしくするためのビールの適温をご紹介します。
あわせて知っておきたいのがビールの「適量」です。
本当のビール愛好家とは自分の適量を知っている人。
適温と適量を知って家飲みマスターになりましょう!
種類別「ビールの適温」
ビールの適温を、ラガー、ケルシュ、ペールエール、ヴァイツェン(白ビール)、発泡酒などなど、それぞれ種類別にご紹介します。
ラガーの適温
下面発酵のラガーは低めの温度が適温です。
目安は4度~9度。
冷蔵庫で3時間~4時間冷やすくらいがちょうど良い温度になります。
ラガーに属するピルスナーは、日本人が大好きなスタイル。
・キリンラガービール
・アサヒスーパードライ
・サントリー ザ・プレミアム・モルツ
・サッポロ生ビール黒ラベル
は全てピルスナー。
※「ザ・プレミアム・モルツ〈香るプレミアム〉」はエールスタイルです。
「ちょっと贅沢なビール」のエビスビールは同じくラガーですがドルトムンダーに分類されます。ピルスナーよりも少し苦味があり、辛さの中にコクとビールらしい飲み応えを兼ね備えています。
ケルシュの適温
上面発酵のエールに分類されるケルシュは苦味が少なめで軽い口当たりが特徴です。
炭酸も少ないのでゴクゴク爽やかに飲みたいときに。
適温は9度~13度程度。飲んだときにちょっと硬いと感じたら冷やしすぎです。
秋田県の田沢湖ビール「田沢湖ビール ケルシュ」はジャーマンケルシュ。
ビールがあまり得意じゃない方でも楽しむことができる柔らかい味に仕上がっています。
ペールエールの適温
ペールエールはアルコール度数3度~12度の美しい琥珀色が特徴のビール。
ビール本来の香りとしっかりとした苦味を楽しむことができる適温は約13度。
コンビニでも購入できるペール・エールはヤッホーブルーイングの「よなよなエール」
ペールエールらしい外観と自然発酵のまろやかなボディをグラスで楽しんで。
ヴァイツェン(白ビール)の適温
白濁した色で「白ビール」とも呼ばれるヴァイツェン。
ビール独自の苦味がほとんどなく、バナナ、青りんごのアロマを感じます。
バナナと青りんごの香りの違いは発酵温度によるもの。高い温度で発酵させるとバナナ香が強くなり、低い温度にすると青りんごやクローブを感じるエステル香になります。
10度~13度程度がこの香りをもっとも楽しむことができる適温です。
ヴァイツェンは苦いビールが苦手な方にも、ビールをもっと好きになりたい方にもオススメ。
初めてのヴァイツェンなら、ドイツのエルディンガー「エルディンガー・ヴァイスビア」を。ドイツでいちばん売れているヴァイツェンです。
発泡酒・新ジャンルの適温
発泡酒・新ジャンルは、温度が高いと雑味や余計な甘さを感じやすいので、ラガー同様に4度~8度までしっかり冷やして。
アルコール度数によるビールの適温
簡単に分類すると
アルコール度数が低い銘柄:低めの温度
アルコール度数が高い銘柄:低めの温度から少し上げて
が適温です。
マイナス温度のフローズンで楽しむビールもありますが、フローズン専用のビールを使用しないと本来のおいしさを引き出すことができないのでご注意を。
ビールに適量ってあるの?
厚生労働省が定めた「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」によると、1日平均の純アルコール約20g程度が節度ある適度な飲酒量とされています。
アルコール5%のビールなら500ml赤がこの量にあたります。
ビールの適量を越えて飲んでしまうと?
ビールの適量を越えて飲んでしまうと当然ですが、まず二日酔いになります。
二日酔いの原因は大量のアルコールを分解しきれず、肝臓でアセトアルデヒドがしっかりと処理しきれないこと。
二日酔いの特効薬はありませんが、
・水分を多く摂る
・寝て過ごす
・ビタミンCを多く摂る
などが辛い症状の軽減に繋がります。
二日酔いの根本的な解消は時間が経つのを待つしかありません。
なったあとにどうにかしようとするよりも、ならないためにもビールなどアルコールの適量を守ることが大切です。
二日酔いと悪酔いの違い
二日酔いは翌朝に起こるものですが、悪酔いはお酒を飲んでいる最中に起こります。
お酒を飲み始めて2時間~6時間くらいの血中アルコール濃度が高いときに起こりやすく、お酒に弱い人がなりやすい症状です。
ビールの適量も適温もあなた次第?
適量と同じく、ビールをおいしいと感じる適温も実は人それぞれ。
数値にこだわりすぎずに、いつものビールでも喉ごしを楽しみたいときはよく冷やして、香りを楽しみたいときは少しだけぬるめの温度にするだけでも全く違う味わいになります。
あなたの適温と適量で、おいしく明日に響かない大人のビールライフを楽しんでくださいね。