ブラウンビールに合うおつまみの特徴とおすすめレシピ5品
大麦の風味が良く飲み心地の良いビールに、イギリス生まれで有名な『ブラウン・ビール』があります。
ビールづくりは4世紀から行われている、というイギリスビールの長い歴史の中で誕生した伝統あるブラウン・ビールですが、ホップの苦みが少なく、お酒に弱い若い世代にとっても飲みやすいビールとして、近年はイギリスだけでなく世界中で作られている香ばしいビールとして注目されています。
今回はこのブラウン・ビールに焦点を当てて、ブラウンビールに合うおつまみレシピをいくつか紹介していきましょう。
これまでにない面白いビールにチャレンジしてみたいとお考えの方や、様々なビールと美味しいおつまみで元気になりたいと思いの方は、ぜひご覧ください。
<目次>
ブラウン・ビールとは?
濃い色をした大麦麦芽を使ったビールがブラウン・ビールです。
その濃い大麦で醸造されたビールそのものもとても濃く、一般的なブラウン・ビールでは茶色が印象的です。苦味が多いビールに対抗して開発されたという逸話が残っています。
ホップ特有の苦味と香りが特に少ないことが特徴のブラウン・ビールは、マイルドな口当たりで非常に飲みやすいビールだとして親しまれています。
また、低いもので3%前後、高いものでも5%程度とアルコール度数が低く、お昼からお酒を飲みたいというときにも適していると言われています。
クリーミーで細かい泡と、ホップの苦みを抑えつつモルトの香ばしい風味を出したブラウン・ビールを手に入れる機会があれば、
ぜひ一度、ぬるめの温度で味わいながら飲むというイギリス風の飲み方も一興です。
ブラウンビールはどんな食材との相性が良いの?
日本人がイメージしがちな、“苦い”&“淡麗”なビールとは異なり、ブラウン・ビールは苦味が抑えられているお陰で比較的ライトな飲み口で、ホップというよりもナッツ類のような焙煎された麦芽特有の香ばしさを感じられます。
そんな軽い口当たりとナッツ系の風味、ほのかな甘みとコクがあるという点を踏まえると、ブラウン・ビールに合う食材には次のような食材がオススメできます。
お好みのナッツ類(アーモンド/くるみ/カシューナッツなど)
ビール自体にナッツ系の香りがするため、
本物のナッツ類を使ったおつまみを合わせることで、さらにブラウン・ビールの香ばしさがアップします。
しょうゆなどの和風素材
コクのあるビールが特徴な飲み口のビールであるため、しょうゆをベースとした調味料を使った和風の味付けも意外に合います。
肉料理
黒ビールほどしっかりと焙煎されてはいないですが、ほどよい苦味と麦の味は、まるでアルコールの含まれた麦茶のように肉料理の脂っこさを抑えてくれます。
ただしブラウン・ビールの味がかき消されてしまうため、ソースやバターなどの味が濃厚でこってりし過ぎるものは避けるのが無難です。
それでは、上記を考慮に入れたおつまみレシピの紹介に移ります。
ブラウンビールに合うおつまみ「根菜のきんぴら」レシピ
しょうゆベースの味でブラウン・ビールを進むおつまみです。
ここではごぼうや人参などの定番の野菜を使いましたが、さつまいも、じゃがいも、大根、レンコンなど、ご家庭に残っている常備野菜を何でも使ってつくることもできます。
家計にも胃腸にもやさしい、便利な一品となりますよ。
<材料:3~4人分>
・ごぼう:1本
・人参:中1本
・さつまいも:小~中1本
・こんにゃく:150g~200g程度
・ゴマ油:大さじ1杯
・ゴマ:大さじ2杯
・砂糖:小さじ1杯
★しょうゆ:大さじ2杯
★本みりん:大さじ1杯
★酒:大さじ1杯
「根菜のきんぴら」作り方
1. 人参、ごぼう、さつまいもを細切りにします。
2. フライパンにごま油を引き、30秒ほど中火で温めます。
3. 温めたフライパンに、切った人参とごぼうを入れて炒めます。
4. 人参に火が通ったら、さつまいもを入れてよく炒めます。
5. さつまいもがやわらかくなってきたら、こんにゃくとゴマ、砂糖を炒れて強火で1分ほど炒めましょう。
6. 最後に★を混ぜ合わせたものを入れ、全体に絡めます。
7. 器に盛ったらできあがりです。
どんな味?
最低限必要な調味料以外には何も使わないスタンダードなきんぴらは、
ごぼうの香りとゴマの香ばしさ、人参とさつまいものやさしい甘みがシンプルに味わえるおつまみとなりました。
ブラウン・ビールの軽い風味とも、ほどよくマッチする料理です。
ビールに限らずお酒のおつまみは、どうしても脂っこいメニューや甘いものばかりというラインナップになりがちです。
しかし、お酒を飲む場にこそ、胃や腸の調子をサポートする野菜入りのメニューが必要。
野菜をたっぷり使用したきんぴらのようなおつまみを飲み会の前菜代わりとすることで、
最後までより美味しくお酒を堪能することができますよ。
ブラウンビールに合うおつまみ「豚肉の冷製パスタ」レシピ
ブラウン・ビールがイギリス生まれのビールだということで、イギリススタイルの常温で飲むことを推奨したいところ。しかしながらジメジメした日本の梅雨や夏などのシーズンには、やはりキンキンに冷やしたビールも美味しく感じますよね。
そういった場合には、自分の思うままに好きな飲み方で飲んでしまいましょう!
そんな冷やしたビールにオススメなおつまみが、あっさりしたしょうゆメインの味付けで食べる冷製パスタです。
しょうゆやナンプラー、レモン汁を使って和風とエスニックを組み合わせることで、あっさりとした味付けながらもコクが出せるおつまみらしいパスタになりますよ。
冷やせば爽やかに飲めるブラウン・ビールの味を打ち消すことなく、上手く調和させることができるレシピですので、暑い時期や冷やして飲みたいときにはぜひお試しください。
<材料:2人分>
・ロングパスタ(あればカッペリーニなどの細いもの):140g
・豚肉(ロースやバラ):80g
・ズッキーニ:1本
・パセリ:適量
・オリーブオイル:大さじ1杯
★しょうゆ:大さじ1杯
★ナンプラー:小さじ1杯
★レモン汁:大さじ1杯
・塩:適量
「豚肉の冷製パスタ」作り方
1. パスタを茹でましょう。
大きな鍋を用意し、たっぷりの熱湯にパスタと分量外の塩、オリーブオイルを大さじ1杯ずつ入れます。袋などに記載の通りの時間に茹で、茹で終わったらお湯を切っておきます。
2. フライパンにオリーブオイルを引き、点火しましょう。
3. 30秒程度温めたら、薄く切った豚肉を入れて中火で炒めましょう。
4. 豚肉に白い部分が増えてきたら、5mmほどの輪切りにしたズッキーニを入れて一緒に炒めます。
5. 豚肉とズッキーニに火が通ったら、混ぜておいた★を入れて絡めます。
6. お湯を切っておいたパスタに5をかければ完成です。
どんな味?
豚肉の脂持つほんのりとした特有の甘みが料理全体に絡み、それでいて意外なほどサッパリとしているおつまみでした。
サッパリとしたパスタソースながらも細めのロングパスタにはよく馴染むお陰で、豚肉のうま味を存分に味わうことができます。また豚の脂で、パスタの食感も良くなります。
ナンプラーというエスニック料理の定番調味料も、しょうゆと融合させることでナンプラーの生臭さが抑えられてうま味が引き立ち、アルコール度数の低めなブラウン・ビールがさらにグイグイ進む味になります。
ブラウンビールに合うおつまみ「白身魚のアーモンド揚げ」レシピ
おつまみ、とりわけビールのおつまみには欠かせない揚げ物系のおつまみをご紹介しましょう。
今回は、ブラウン・ビールの本場イギリスでも有名なフィッシュ&チップスを日本風にアレンジし、フライよりも天ぷらに近い食感に仕上げています。
本場のフィッシュ&チップスでは衣自体にもビールを使用する場合もあるようですが、
天ぷら寄りなメニューの今回は酒を使用しています。
料理好きな方なら、余ったビールや安いビールを用いて風味の違いを楽しんでみても良いかもしれませんね。
<材料:2人分>
・白身魚(タラ、きす、カジキなど):4匹ほど
・アーモンド:10~15粒
・塩:小さじ1杯
・薄力粉:適量
・全卵:1個
・水:適量
・酒:大さじ1杯
・サラダ油:適量
「白身魚のアーモンド揚げ」作り方
1. お好みの白身魚を捌きます。特にうろこと内臓はきれいに取り除きましょう。
2. ボウルに、薄力粉と卵、酒を入れ、ダマにならないよう泡だて器などで丁寧に混ぜます。
そこに少しずつ水を加えながら、トロトロとした感触になるまで混ぜましょう。
3. ビニール袋などにアーモンドを入れて包丁の背で叩き、粗く砕きます。
4. 砕いたアーモンドと塩を2のボウルに入れて混ぜ、開いた白身魚に絡めます。
5. 170~180℃の高めの中温に熱した油で揚げましょう。
6. 揚がったら、キッチンペーパーなどで余分な油を落とします。
7. 塩などの他、お好みですだちやレモン、しょうゆをかけてお召し上がりください。
どんな味?
白身魚のホクホクした食感と、アーモンドのカリカリとした食感が同時に味わえる、
まるでスナックのようなおつまみとなりました。
香ばしいアーモンドはそれだけでもブラウン・ビールに合いますが、アーモンドの塩気が白身魚の美味しさを引き立てることによって、よりブラウン・ビールが楽しめます。
アーモンドだけではなく、くるみやカシューナッツを使ってみるのも良いでしょう。
ブラウンビールに合うおつまみ「居酒屋風 鶏つくねの大葉巻き」レシピ
一口サイズの鶏のつくねは家飲みにピッタリ♪
大葉で巻くと、ほんの少しだけ大人な味になりますよ。
<材料:3~4人分>
・鶏ひき肉:130gほど
★すりおろし玉ねぎ:中半分
★すりおろし生姜:3片
★酒:大さじ2杯
★本みりん:大さじ2杯
★しょうゆ:大さじ1杯
●パン粉:適量
●片栗粉:大さじ2杯
●全卵:1個
・大葉:適量
・大根おろし:3~4cm分
・すだち(お好みで):1~2個
「居酒屋風 鶏つくねの大葉巻き」作り方
1. ★と、鶏ひき肉の半分を鍋に入れて熱します。
2. ひき肉が白っぽくなったら火を止め、粗熱を取ります。
3. 2が冷めたら鶏ひき肉のもう半分と●をボウルに入れてよく捏ねます。
4. タネを成形し、テフロン製のフライパンでじっくり焼きましょう。
5. ある程度まで焼けたら大葉を巻き、大葉に色味がつくまで焼きます。
6. 皿に移し、大根おろしとすだちなどを添えれば完成です。
どんな味?
爽やかな大葉の風味が鶏ひき肉のうま味を包み込んだ中に、生姜のピリッとしたアクセントが効いて
また、大根おろしやすだちを添えることで油や鶏肉の持つ脂っこさなどからくるくどさが無くなり、コクのあるブラウン・ビールに相反した意味でもおすすめの日本人好みなあっさり味のおつまみとなりました。
大根おろしは味を変えるだけではなく、胃に負担のかかりにくい料理にするためにも一役買っています。
お酒の量が多い方や、他に肉中心のおつまみを準備している場合などは特に、大根おろしを添えてみると良いでしょう。
ブラウンビールに合うおつまみ「おから入り 和風照り焼きハンバーガー」レシピ
ダイエット中の方や健康志向の強い方が好んで使うイメージのある「おから」。
ですがおから入りのお肉料理は健康的なイメージとは裏腹に、ボリュームアップにも適しています。
肉オンリーでつくるハンバーグよりもふっくらとする上に火の通りも早いため、
ササッとつくってみんなが満腹感を感じられる料理をつくりたいときなどにとても便利です。
おまけに、おからには食物繊維もたっぷりですから、飲み過ぎ・食べ過ぎた次の日にありがちなお腹の重たさもすぐにスッキリしますよ!
<材料:4~5人分>
●飴色に炒めた玉ねぎ
●合いびき肉:150gほど
●おから(そのまま使えるタイプ):80g
●塩コショウ:適量
●卵:1個
●パン粉:適量
★しょうゆ:30ml
★砂糖:大さじ1杯
★本みりん:10ml
・サラダ油:適量
・パン:人数分
・玉ねぎ(今回は赤玉ねぎを使用):2分の1玉
・レタス:適量
おから入り 和風照り焼きハンバーガー」作り方
1. パンをこんがりと焼いておきます。
2. ●をボウルに入れてよく捏ねます。
3. 2のタネを成形し、サラダ油を引いたフライパンで火が通るまで焼きます。
★のタレを入れ、中火で熱しながらハンバーグに染み込ませましょう。
4. 野菜とハンバーグをパンで挟めば完成です。
どんな味?
おから入りハンバーグのふんわりとしたやさしい食感に、しょうゆベースの甘辛ダレがじんわりと染み込んで、次から次へと食が進む、中毒性の高いハンバーガーとなりました。
付け合わせにした野菜、レタスや玉ねぎのシャキシャキとした食感もまた、食を促す決め手となっています。
和風と洋風のコラボ=照り焼きハンバーガーは、しょうゆ味と相性の良いブラウン・ビールの味とも上手くかみ合っています。
夜の飲み会のおつまみにはもちろんですが、休日の昼間にゆっくり飲みたいときのランチメニューとしてもオススメなメニューですよ。