エルディンガー・ヴァイスビア(Erdinger Weißbier)レビュー

ヴァイツェンビア(ヴァイスビア)生産量世界一!世界でもドイツでも親しまれているビール「エルディンガー・ヴァイスビア(Erdinger Weißbier)」を買ってみました。飲んだ感想を書きます。
エルディンガー・ヴァイスビア(Erdinger Weißbier)レビュー

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エルディンガー・ヴァイスビア(Erdinger Weißbier)の基本情報

銘柄(商品名):エルディンガー・ヴァイスビア
醸造所名:エルディンガー・ヴァイスブロイ株式会社(Erdinger Weissbräu GmbH)
原産国:ドイツ
アルコール度数:5.3%
原材料:水、小麦麦芽、大麦麦芽、ホップ、酵母
ビールスタイル:ヴァイツェンビア
内容量:500ml
カロリー:記載なし
参考価格:1.07ユーロ(日本円で132円程度)


エルディンガー・ヴァイスビアの味や風味

<外観>
エルディンガー・ヴァイスビアの味や風味

白濁していますが明るい黄金色で、泡もやや薄く色づいて見えます。泡は非常にクリーミー。卵白を泡立てたような感じというと伝わりやすいでしょうか。グラスの底に向けて静かに注いでもかなり泡立ちます。泡持ちもよく、こんもりと盛り上がった泡が特長的です。

<飲む前の香り>
華やかな甘い果物香と少しスパイシーなホップ香がします。しかし日本でよく知られているフランチスカナーのように、甘いバナナ香がするというほどではありません。

<飲んだ時の香り>
飲むと豊かな小麦の香りが感じられます。甘い香りなのですが、しつこくはなく、ヴァイツェンビールが苦手だという人にも比較的飲みやすいビールだと思います。

<エルディンガー・ヴァイスビアの味>
ピリッとした炭酸の後、しっかりとした小麦の甘みが感じられます。また同時にホップの心地よい苦味が感じられるので、甘すぎるという印象はありません。一口、二口で十分に満足感が得られます。

炭酸は弱め。炭酸が苦手な方にも飲みやすい。酵母をつかってしっかり引き出された小麦の甘み、、ホップの適度な苦みが相まった豊かな風味のビールです。アルコール度数は5.3パーセント。ピルスナービールよりは若干高めになっています。

<エルディンガー・ヴァイスビアの飲みやすさ>
独特の甘みが苦手だという人もいるようですが、冷やすと甘みが抑えられるので、甘みが苦手な人は冷やすとよいかもしれません。しかしピルスナービールだとぬるくなると炭酸が弱くなり、どうしても飲みにくくなってしまいますが、ヴァイスビアならば最後まで変わらずに楽しめるので、それが利点だとも言えます。中でもエルディンガーは甘すぎることがなく、比較的飲みやすいビールです。

<エルディンガー・ヴァイスビアに合いそうな料理>
甘みがあるので、お刺身などの和食とはあまり合わない気がします。できればしっかりとソースのついた肉料理や煮込み料理と合わせたいところ。ドイツ料理だとバイエルン名物のシュバイネ・ハクセ(豚のモモ肉を焼いた料理)やドイツでは一般的な肉の煮込み料理、ザワーブラーテンと合わせるとよく合います。

<総合評価>
★★★★☆(星4つ)

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エルディンガーのボトルを見ると「Mit feiner Hefe in der Flasche gereift」と書かれています。日本語だと「(ビールが)良質の酵母とともに、ボトルの中で熟成しています」という感じでしょうか。

少しややこしいので、先にヴァイスビアとヴァイツェンビアについてご説明しておきましょう。元々「ヴァイツェン」とは「小麦」のことを指し、「ヴァイツェンビア」で「小麦ビール」という意味になります。「小麦ビール」とは言いますが、小麦だけで作られているわけではなく、基本的には小麦麦芽と大麦麦芽が半分ずつぐらいの割合で使用されています。


ヴァイツェンビアはビール純粋令の特例「貴族のビール」

ここで「あれ?ビール純粋令は?」と疑問に思った方はかなりのビール通。1516年、バイエルン公告のヴィルヘルム4世が定めたビール純粋令には「ビールは大麦、ホップ、水のみを原料とする」と定められており、強制力がなくなったいまでもビール純粋令に基づいてビール造りをする醸造所は少なくありません(ちなみに今年はビール純粋令施行500年の年になります)。

にもかかわらず、ヴァイツェンビアが作られているのは小麦は特権階級だけに許されたビールだからです。

ビール純粋令施行前は粗悪な材料を使ったビールが横行し、健康被害を訴える人も多くいたとも言われており、これを規制するためにビール純粋令が施行されました。けれど、パンの原料となる小麦やライ麦については、食料確保のため、ビールの原料として使用を認めませんでした。きっと使用を認めると全部ビールにしそうだったんでしょうね(笑)

しかし小麦ビールの魅力には勝てなかったのか、ビール純粋令施行後も宮廷や修道院の一部では小麦を使ったビールの醸造が許されました。当然醸造量には限界があり、ヴァイツェンビアは貴族や一部の特権階級の人々だけが口にできる「貴族のビール」になったのだと言います。


ヴァイツェンビアの中の「ヴァイスビア」

ヴァイツェンビアは小麦麦芽をベースに大麦麦芽をプラスして造るビールなのですが、さらに製法によっていくつかの種類に分かれます。一番メジャーなのは醸造後に生きた酵母を添加して瓶の中で追発酵させる「Hefe-Weizen(ヘーフェヴァイツェン)」です。ヘーフェは「酵母」という意味。

酵母を濾過しないので「Hefe-Weizen naturtrüb(ヘーフェヴァイツェン・ナトゥーアトリューブ)」とも呼ばれます。ナトゥーアトリューブは「無濾過」であることを示します。白く濁った明るい黄金色が特長です。

一方、瓶詰前に酵母を濾過したものを「Kristall(クリスタル)」と呼びます。キラキラと透き通る外観が美しく、まさにクリスタル。麦芽を焙煎して香ばしさを増した黒ビールは「Dunkel(ドゥンケル)」。ドゥンケルビールに酵母を添加している場合は「Hefe-Weizen Dunkel」となります。

さて、ここでヴァイスビアです。ヴァイスビアはドイツ語だと「Weißbeer」(白ビール)と書きます。またヴァイツェンビアとヴァイスビアはほとんど同じ意味で使われるのですが、中には「Weißbeer Dunkel(白ビール・黒)」という謎のビールも存在しています。黒いのに「白ビール」って、変ですよね?

調べてみたら元々、Weizen(小麦)のように明るく白い色のことをWeiß(白)と呼ぶようになったとのことでどちらも語源は同じ。さらにヴァイツェンビアの大半は白く濁った明るい黄金色のヘーフェヴァイツェンなので、代表的に「Weißbeer(白ビール)」と呼んでいるのではないかと思われます。現在では醸造所によって呼び方が違うので、基準も少々あいまいな様子。

中世ドイツでは基本的には黒ビールしかなかったそうなので、明るく白い色をしたヴァイツェンビアを「白ビール」と呼びたくなる気持ちは分かる気がします。ましてや「貴族のビール」ですから、憧れの気持ちもあったのかもしれませんね。

エルディンガー・ヴァイスビアは「Hefe-Weizen naturtrüb(ヘーフェヴァイツェン・ナトゥーアトリューブ)」

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今回のエルディンガー・ヴァイスビアは「ヘーフェヴァイツェン」タイプ。酵母は無濾過、瓶の中で熟成を続けているビールです。これが最初のラベルに書いてあったドイツ語の意味ですね。ヘーフェヴァイツェンの特長はなんといっても華やかな香りと滋味ある甘み。甘い芳香は独特で、熟した果物のような香りがします。

さらにエルディンガー・ヴァイスビアのよいところは、こだわりのホップを使って甘みと苦味のバランスを取っているところではないかと思います。写真中央のエンブレムの横に金色で描かれているのがそのホップです。

ヘーフェヴァイツェンはもったりとした飲み口で、特有の甘みが魅力ですが、ピルスナーを飲みなれた人にとっては「甘すぎる」と感じられることも。その点、エルディンガー・ヴァイスビアは絶妙なバランスで苦味をプラス。甘さと苦味が共存するエルディンガーはドイツだけでなく、世界中で人気を博し、現在はヴァイツェンビア生産量世界一を誇っています。

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ボトルの裏面を見てみると、ドイツ語の他にもスペイン語、イタリア語、フランス語、英語、ロシア語と並んでいてとてもグローバル! 世界中で愛されている様子がうかがえますね。

1955年には公式ファンクラブも作られ、世界65か国から75,000人が加入しているのだとか。

エルディンガー・ファンクラブ(英語ページ)
http://www.erdinger.de/en/erdinger-weissbier-fan-club.html

ドイツ全土で購入しやすく、またフランクフルト空港でも販売されているのでお土産にも最適。エルディンガーと専用グラスのセットなどもあるので、ぜひ試してみてくださいね。

(参考)
○フランクフルト空港「Connection Cafe & Diner」とビールスポット
http://beer-chikara.jp/archives/1132
最後の方、「フランクフルト空港のその他のビールスポット」という項でエルディンガーについて書いています。

○ドイツのお土産!おすすめビール ベスト5
http://beer-chikara.jp/archives/1513
ドイツ土産ビール4「エルディンガー ヴァイスビア」でエルディンガーの紹介を、またドイツ土産ビールその1「フランチスカナー ヘーフェヴァイスビア」で「ヴァイツェングラスと注ぎ方」について書いています。ヴァイツェンビアはグラスと注ぎ方で味も香りも変わるのでぜひお試しください。

kamatsu

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