ドイツ・ケルンの「Früh am Dom(フリュー・アム・ドム)」に行ってきました

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ドイツ・ケルンの「Früh am Dom(フリュー・アム・ドム)」に行ってきました
今回はドイツの地ビール「ケルシュ」があるケルンに行ってきました。ケルンはドイツ中西部にあり、ベルリン、ハンブルク、ミュンヘンに次いで4番目の人口を誇る大都市です。街の中心、というよりもメインステーションを降りてすぐ、徒歩1分の距離に世界遺産のケルン大聖堂があって、いつも観光客で賑わっています。日本から訪れたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。

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ケルシュを名乗れるのはケルンで作られたビールだけ

ケルシュはケルン醸造所組合に加盟している醸造所だけが醸造できる特別なビールで、EUの地理的表示保護を受けています。分かりやすいくいうと、ケルンの加盟醸造所が作ったビールしか「ケルシュ」を名乗れないという権利です。稲庭うどんとか讃岐うどんみたいな感じですね。現在は16種類がケルシュとして認められています。

参考:ケルン醸造所組合ホームページ(ドイツ語)

その中でも「Früh Kölsch(フリュー・ケルシュ)」「Dom Kölsch(ドム・ケルシュ)」「Sion Kölsch(ジオン・ケルシュ)」などがよく飲まれているようです。レストランに行くとかなりの頻度で見かけます。今回はその一つ、「Früh Kölsch(フリュー・ケルシュ)」醸造所の直営レストラン「Früh am Dom(フリュー・アム・ドム)」に行ってきました。


ビアバー「Früh am Dom(フリュー・アム・ドム)」の雰囲気

ビアバー「Früh am Dom(フリュー・アム・ドム)」の雰囲気

ケルン大聖堂はドイツ語で「Kölner Dom(ケルナー・ドム)」と呼ばれていて、「Früh am Dom(フリュー・アム・ドム)」は「大聖堂(の近く)にあるフリュー(の店)」というような意味です。場所も大聖堂の真裏なので本当に近い。しかし大聖堂の周りをぐるりと回わらないと行けないので、ケルン中央駅から5分ぐらい歩きます。写真は駅前からケルン大聖堂を撮ったところ。

この日の気温は7、8度でしたが、地元のサッカーチーム「1.FCケルン」が勝ったからなのか外飲みする人も多く、かなり盛り上がっていました。1.FCケルンは先日ブンデスリーガの一部に昇格したばかりで地元ではいまとても熱いのです。日本人は長澤和輝選手と大迫勇也選手が在籍しています。

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フリュー・アム・ドムは目的や形式に応じて、4つの場所に分かれています。
まずは「Brauhaus(ブラウハウス)」。「Brauhaus」はドイツ語で「醸造所」という意味。レストランとスタンディングバーとに分かれています。ちょっと飲みたいときはスタンディングバーに入るといいですね。カウンターでお金を払ってビールをもらい、好きなところで飲むことができます。

もう一つは「Brauhauskeller(ブラウハウスケラー)」。「keller(ケラー)」は「貯蔵庫」とか「地下室」という意味で、醸造所には必ずと言っていいほどあります。フリュー・アム・ドムではここもレストランに改装されていました。わたしたちはここで食事をしたのですが、詳細はのちほど。

「Biergarten(ビーアガルテン)」は屋外に設置されています。この寒いのにコートを着てまで外で飲もうというのがいいですよね。ドイツ人は本当にビアガーデンが好きです。夏は常に満席で相席になることもざらにあります。

さらに「HOF 18 Restaurant(ホフ・アハツェン・レストラン)」。とても近代的な作りのレストランです。オシャレなのですが醸造所感はゼロ。騒がしくないので、お子さん連れならばこちらの方が落ち着けるかもしれません。

どこも禁煙なので、煙草を吸う人は外で吸います。冬は大変そうです。

Brauhauskeller(ブラウハウスケラー)の内装や雰囲気

Brauhauskeller(ブラウハウスケラー)の内装や雰囲気
ということで、地下にあるBrauhauskeller(ブラウハウスケラー)でお食事です。写真で見ても分かるように、内装はすべて石造りで異国情緒たっぷり。雰囲気はとてもいいのですが、いかんせんお客さんが多いのでテーブルが空いていません。

通りがかった店員さんに話しかけたら見た目だけで判断されて「英語は話せないから!」と忙しそうに言われましたが、ドイツ語で「空いてる席はありませんか?」と尋ねたら、愛想よくまだ片付いていない席に案内されました。忙しい店ではよくあることです。

ドイツ人は基本的にはおおらかで親切ないい人たちなのですが、忙しくなると若干テンパるんですよね……。なので、いつもお客さんが多くて忙しそうなフリュー・アム・ドムはなかなか殺気立っています。

落ち着かない。席が空いていないので6人がけのテーブルに座っていたら、後から2人連れのお客さんが来て相席することになりました。最初だけにっこり笑っておけば、あとは特に話をしなくても大丈夫です。相席はビアガーデンなどでもよくあることなので、みんな慣れています。

ビールはもちろん「Früh Kölsch(フリュー・ケルシュ)」

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さて、席に着いたらなにはなくともビールです。フリュー・アム・ドムは「Früh Kölsch(フリュー・ケルシュ)」の醸造元なので、もちろんビールはフリュー・ケルシュ。もう1つ、フリュー・ケルシュにレモネードを混ぜた「Früh Kölsch Radler(フリュー・ケルシュ・ラドラー)」があります。

ケルシュは上面発酵のエールビール。低温熟成することでワインのような華やかで芳醇な香りが楽しめます。各醸造所はこれに小麦麦芽を加えたり、酵母を加えたり、ハーブを加えたりしてオリジナリティを出していきます。

フリュー・ケルシュはハラタウ産のホップと酵母だけを使用していて、かなりすっきりとした味わいです。オーデコロン(フランス語で「ケルンの水」)の元にもなった地元の軟水を使用しているので、ドイツ産ピルスナーと比べるとホップの爽やかな香りが際立ちます。苦味も心地よく、小さな200ミリリットルのグラスをくいくいと飲み干してしまうので、ついついお代りの数が増えてしまいます。
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これは外の様子ですが、中央の青色のセーターを着た男性に注目してください。この左手に持っているのがフリュー・ケルシュのグラスを満載した専用のお盆。これを持って、グラスが空いているお客さんに「お代わりは?」と聞いて歩くのです。

そんな風に聞かれて断らない飲兵衛がいるでしょうか? いいえ、いません。そして気がつけば5杯、10杯と杯が重なる恐怖のわんこビール方式なのです。まあ、恐怖と言っても「まんじゅう怖い」の方ですね。
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杯が重なるとコースターに線が引かれていきます。写真は4杯飲んだ時点のものです。ケルシュは10種類飲みましたが(残りの6種がなかなか手に入らない)、いまのところフリュー・ケルシュが一番好みです。Dom Kölsch(ドム・ケルシュ)やSion Kölsch(ジオン・ケルシュ)はちょっと香りにクセがあります。


お食事は2品。お店の名物料理は要注意

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お料理は2品頼みました。一つ目は定番の「ライン風焼きソーセージ(Bratwurst-Pfanne “rheinisch”)(ブラートヴルスト・プファンネ ”ライニッシュ”)」です。特にどこがライン風ということもないのですが、まあいいでしょう。ソーセージ、じゃがいも、にんじん、いんげん、玉ねぎを焼いて、フライパンごとサーブされます。

でも熱々じゃない。あんまりそういうところにはこだわらないようです。にんじんは火の通りが若干甘いのですが、ドイツ人は子どものころ、おやつに生のにんじんを食べる習慣があるので大丈夫(?)。味が薄い場合はテーブルにある塩や胡椒で適当に味をつけます。これもドイツではわりと一般的。
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もう一品は「七面鳥のステーキ(Putensteak vom Grill)(プーテンステーキ・フォン・グリル)」。こちらは生野菜のサラダと焼きポテトがついています。お肉にはガーリックバターがついていて、あっさりとした七面鳥の胸肉にコクを加えてくれます。でもやっぱり味は薄め。総じていうとお料理はまあまあという感じです。観光地なので、優しい気持ちで味わってください。いや、ドイツにも美味しいお店はたくさんありますよ!

メニューはドイツ語と一緒に英語が併記されています。比較的分かりやすいのですが、「Kölsche Pfanne(ケルシュ・プファンネ)」という料理は要注意です。「Pfanne(プファンネ)」とは「フライパン」のことで、焼き料理を指します。地名がついている料理なのですが、この料理のメインは「Blutwurst(ブルートヴルスト)」、直訳すると「血のソーセージ」です。

これがレバーでもなく、ソーセージでもなく、またなんとも言えない味で困ります。ドイツは冬が長く寒いのでいろいろな保存食があり、ブルートヴルストもその一つ。重要なビタミン源ですから大切なのですが、現代ではなかなか。

ドイツ人の知人に聞いてみても、「食べないよ!だって臭いもん」というあっさりした言葉が返ってきました。東京だとくさや、関西だと鮒ずしみたいな扱いです。チャレンジする場合はぜひ気合いを入れてください。


お値段は34ユーロ、少しお高め?

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お値段はライン風焼きソーセージが10.8ユーロ、七面鳥のステーキが13.5ユーロ、フリュー・ケルシュが1杯1.8ユーロを4杯飲んで7.2ユーロ。計31.5ユーロ(約4000円)。チップを含めて34ユーロ(約4420円)支払いました。やはり観光地だけあって、やや高めです。焼きソーセージならレストランで食べても10ユーロを越えないところが多いと思います。


ケルンのクリスマスマーケット

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さて、せっかくなのでケルンのクリスマスマーケットについてもお伝えしたいと思います。ケルン大聖堂前には大きな広場があり、そこで様々な催しが行われます。クリスマスマーケットもその一つ。ドイツではクリスマスマーケットが盛んで、各都市で開かれています。時期は都市によりますが早いところでは11月下旬から、遅くとも11月末には始まります。ちなみにわたしが住むボンでは11月21日から始まりました。早い!
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ビール王国ドイツのクリスマスマーケットだから、クリスマス仕様のビールもあるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、残念ながらありません。クリスマスマーケットと言えば「Glühwein(グリューヴァイン)」という温かいワインです。

ワインにシナモンやオレンジの皮、ハーブなどを入れて、砂糖を加えます。けっこう甘いのですが、寒い会場を歩き回って冷えた体にはありがたいです。正直、これがなければクリスマスマーケットは回れません。お酒が飲めない人は子ども用の「Kinderpunsch(キンダープンシュ)」や「Heisse Schokolade(ハイセ・ショコラーデ)(ホットチョコレート)」がオススメ。体が温まります。

グリューヴァインはクリスマスマーケットに限らず、冬の飲み物の定番で家庭でも作るそうです。安いワインに各家庭オリジナルの配合でシナモンや砂糖を加えます。これが本当に美味しくなるんです。冬になるとスーパーや百貨店で「グリューヴァインの素」みたいなガーゼの袋に入ったセットが売っているので、自分で作ってみるのも楽しい。クリスマス時期にドイツに来られるならば、このグリューヴァインセットもオススメのお土産です。


ケルン大聖堂からの景色

ケルン大聖堂は高いアーチ形の天井と、広々とした祭室、色とりどりのステンドグラスが特長のゴシック様式としては世界最大の大聖堂です。内装は白を基調としているのでシックなのですが、ステンドグラスからの光がキラキラと映えて、清楚な壁に美しい彩りを添えます。

パイプオルガンの響きも荘厳で、日本人が思い描く「これぞ教会!」というイメージに近いと思います。以前バチカン大聖堂にも行きましたが、あまりのゴージャスさに質素なドイツに慣れた目はくらくらしました。

このケルン大聖堂は2つの塔が特長。よく絵にも描かれているのですが、これに登ることができます。入場料は3ユーロです。ひたすら続く、長く暗い螺旋階段をぐるぐるぐるぐる、ぐるぐるぐるぐると上ること533段。ドイツ人は大柄な人が多いのですれ違うのも一苦労です。しかし上ってみていいこともあります。それがこちら、ケルン大聖堂からの景色です。

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晴れていれば奥に見えるライン川より、さらに向こう側まで綺麗に見えます。クリスマスマーケットも上から見るとまた違う味わいが。ちなみにフリュー・アム・ドムは右手に見える塔でちょうど隠れています。残念。

これより上の景色もあるのですが、金網があって写真が上手く取れません。ぜひお越しの際は塔に上って、ケルンの街を一望してください。靴は運動靴が必須。塔を降りた後のビールは格別です!

Früh am Dom(フリュー・アム・ドム)お店の基本情報

名前:Früh am Dom(フリュー・アム・ドム)
住所:Am Hof 12-18, 50667 Köln
電話番号:0221- 2613-215(日本からかける場合は国番号49 )
営業時間:
【Brauhaus(ブラウハウス)】
月~日:08.00 – 24.00、朝食:08.00 – 11.00 、食事11.00 – 23.30 、12月24日は休み
【Brauhauskeller(ブラウハウスケラー)】
火~木:17.00 – 24.00 、金・土:12.00 – 01.00、日・月:休み、12月24日は休み
※夏季休業の可能性あり
【Biergarten(ビーアガルテン)】
月~日:08.00 – 23.00 天気のいい日だけオープン、決まった定休日はなし
【HOF 18 Restaurant(ホフ・アハツェン・レストラン)】
月~土:12.00 – 24.00、日:12.00 – 22.00 、定休日:なし

※利用する場所によって開店時間が異なるのでご注意ください。

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